同一日時開催のDojoと中継を結んでの感想と気づき

posted in: 技術 | 0

CoderDojo光チャンピオンの石川です。
前回の第6回目のCoderDojo光では、同一日・同一時間帯に開催し、チャンピオン・メンター同士の交流のあるCoderDojo紙屋町(広島)とを中継で結ぶ取り組みを行いました。

 

中継機材・ソフトについて

今回の中継では、活動中の画面を相互に共有して眺めることが出来るようにするという点を意識して、スマートフォンやタブレット型端末を使用せず、パソコン+ウェブカメラ(またはパソコンのインカメラ)を使用しました。

ソフトについては、ビデオ会議で相互の映像を一緒に表示できるサービスであることを重視して、appear.inを使用しました。
appear.inではスマートフォンやタブレット型端末でもアプリ導入により使用できることもあり、将来的にはスマートフォンなどを設置するだけで比較的簡単に設置・共有できればとの考えでもあります。

なお、紙屋町は会場のWi-Fi、光はモバイルルータでの接続です。

 

経緯

元々、光と紙屋町とはチャンピオンやメンター同士の交流があり、どちらかといえばScratch等のソフトウェアを利用した制作を行うニンジャが多い環境ということで、親和性が高いことや、直前にオープンソースカンファレンス2017広島で会って打ち合わせを行うことができる環境だったこともあり、試験的な観点からできないかと企画を立ち上げました。

 

中継中の企画

今回の中継では、初めての試みで、かつ開始時刻が15分ほどズレていたこともあり、ニンジャの作品発表の時間に相互に発表し共有するという流れのみを決定し、途中は雰囲気を感じてもらい、あわよくば交流が生まれてくれれば、との実験的な側面が強い企画内容となっていました。

 

所感

全体としては接続トラブルもなく大きな問題なく中継をつなぐことができました。

1点、パソコンからの音声出力では中継時の音が小さく感じ、かつ、施設や参加者の声にかき消されるため小さくなりがちで、外部スピーカーがあるとよく、移動することを考えるとできれば無線接続のスピーカーが望ましいと思います。

また、テレビカメラを通して何かを見せるというときに、よく目立とうとするような動きをすることが子どもたちには多いのですが、やはりと言うべきか、今回の中継でも少し遊びに使う場面があり、何か企画を催したり、カメラを通して遊ぶ間のない企画に練り上げておくことが望ましいと思います。「ただ繋がっているだけ」という状況は望ましくないということがよい教訓かと思います。

リモートでメンタリングを行うといったようなことができるかどうかについてですが、参加するニンジャの人数に対して、片方のメンターが少なく片方のメンターが多い場合、リモートで行うことで平準化を図ることができないかとも考えていて、ほぼ似たような構図になることが予想されていたのですが、実際に行ってみると、メンタリングを行うためにはニンジャへの声掛けや画面共有などを行うことが必要で、ニンジャが中継カメラに近づくか、誰かがニンジャの傍までカメラを移動させる必要があり、メンターが少ない側のDojoではこのようなフォローアップが難しいため、正直なところメンター以外の支援者の力を借りる必要があると感じました。

ただ、どのような雰囲気で活動しているのかという空気感を相互に伝え合うことができたほか、時間内に早く完成したニンジャが作品をカメラを通して別のDojoのニンジャに見せるという動きが自発的に行われたことは面白さを感じました。

 

まとめ

中継機材はシンプルにウェブカメラ+外部スピーカー
制作タイムの途中で完成した作品を紙屋町のニンジャに見せて交流していました

Dojoごとに雰囲気も違えば活動している内容も異なること、外に持ち出せない資機材を使用しているDojoはそこにいかなければ見ることができず幅の広がりを感じさせることができないことを考えると、雰囲気を伝えることも含めて、中継によって異なる世界をニンジャたちに感じてもらうきっかけとして、良い刺激になる取り組みにできるのではと思います。

今後も、今回の気づきをもとに、企画を練ってチャレンジしてみたいと思います。

次回CoderDojo光は2/11(日・祝)を予定しています。
3連休の中日の設定ですのでいつも参加しているニンジャにとっては参加が難しいケースもあるかもしれませんが、いろいろな人が参加するきっかけになってくれればと思っています。お友達を誘って是非ご参加くださいね。